小学校に入学したあと、算数が大好きになって欲しいと願う親は多いのではないでしょうか。
結論から伝えると、子どもが数に抵抗なくなじむためには、赤ちゃんのころからかずの働きかけが重要です。
見たもの、触れたもの、全てを吸収する赤ちゃんの時期は、五感を通じて遊ぶことで算数脳が鍛えられます。
ここでは年齢別に触れておきたい、赤ちゃんの数の能力を伸ばす遊び方をお伝えします。
ぜひ気軽に取り組めるものから行ってみてください。
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いくみん先生
自身の留学経験をもとに英語教室・学習塾を立ち上げる。結婚・出産を経てバリバリ働きながらの自身の育児に悩む。
常にイライラし子どもに八つ当たりをする毎日から変わろうと子どものことを学び始めたところ育児が楽しく、そして楽になった。
その経験をもとに幼児教室を立ち上げ、これまで約50年、5万にを超える親子を指導。現在これまでのノウハウを体系化し、すくベビ主催パパとママのための子育てスクールをオンラインて提供中。
著者に『子育てに成功するお母さん、失敗するお母さん』(文芸社)などがある。
(noe:【すくベビ主催】子育てスクール生実績)
①0ヶ月から1歳の間
0歳から1歳の間に取り組みたい遊びや環境づくりは以下4個です。
なお、これらの遊びは0ヶ月からできますが、1歳以降も取り組んでみてください。
- 規則正しい生活をし時間を意識した語り掛けをする
- 数の概念を育てる語り掛けをする
- 感覚遊びをする
- 数のポスターを貼るなど環境を整える
1つずつ説明しますね。
①規則正しい生活をし時間を意識した語り掛けをする
普段から規則正しい生活をしましょう。
そして、普段から時間を意識した語り掛けをします。
例えば、ご飯を食べたあと、絵本を読むのであれば「ご飯を食べたら、手をあらおうね。そうしたら絵本が読めるよ」と次の行動を伝えていきます。
このようにすることで、赤ちゃんは算数の基礎である、物事の順序の概念が身につきます。
②数の概念を育てる語り掛けをする
小さい時期から、数の基礎概念にたくさん触れておきましょう。
おすすめは普段の生活の中で楽しく実況中継をしながら、
- 大きい、小さい
- 長い、短い
- 早い、遅い
- 冷たい、暖かい
- 多い、少ない
などを教えます。
例えば、冬になりみかんの時期になったら「あら、美味しそうなみかんだね。どっちが大きいかな。こっちのほうが大きいね」と実況中継をしましょう。
他にもご飯をあげるときに、「もっと食べる。それとももういらないかな。ご飯が多かったな。少なかったかな」と声をかけましょう。
子どもが算数に興味をもつには、計算や文章問題といった目に見える問題を解く能力だけでなく、目に見えない算数の基礎概念にたくさん触れることが重要です。
③感覚遊びをする
数の基礎概念と一緒に感覚遊びもしましょう。
例えばお風呂に入ったら、「お風呂あったかいね。あれ、シャワーの水は冷たいね」と子どもの目を見ながら教えてあげましょう。
そして実際に触らせながら、「こっちの水は冷たいね」と教えてあげましょう。
それと同時に「お風呂のお湯はどっちが多いかな。こっちかな」とお風呂の桶を使いながら多い、少ないも教えることができます。
お風呂から出たらタオルを使い、「タオルがふわふわ、ざらざらしているね」と実際に一緒に触りながらどんな感じなのか教えてあげましょう。
④数のポスターを貼るなど環境を整える
部屋の目立つ場所に数のポスターを貼りましょう。
この時期の子ども達には、数の概念がまだなく、数字はただの記号でしかありません。
しかし、この時期から数字に触れておくことで、3歳以降数字と量を学ぶ時にスムーズに移行することができます。
②1歳から2歳の間
1歳以降になると、少しずつ自分で出来ることが増えてきます。
例えば、自分で「1つ、2つ」と順番はバラバラでも、数えることができたり、少しずつではありますが、手を使って掴んだりすることができるようになります。
そんな時期、おすすめの遊びは次の3つです。
- 積み木やリボンを使った概念遊び
- シール貼り
- 貯金箱を使った遊び
- マッチング遊び
1つずつ説明しますね。
①積み木やリボンを使った概念遊び
お母さんが積み木を積みながら、「どっちが高いかな。どっちが低いかな」とクイズのように質問してみましょう。
1歳児も引き続き、算数の基礎概念にたくさん触れましょう。
もちろん子どもが自分で積み木を使い、高く積んだり倒したりする遊びもたくさんやらせてあげましょう。
また、リボンやひもを使って、「どっちが長いかな。どっちが短いかな」と実物を使いながら遊びましょう。
②シール貼り
子ども達はシールが大好きです。
それを利用して、シール貼りを使って数遊びをします。
例えば「お母さんに、シール2個ちょうだい」と言ってもらったり、「シール1個はってみようか」と実際に促します。
ポイントはわざわざ数遊びのために、シールを使うのではなく、日常でシールを使う時に、一緒に声がけをすることがコツです。
③貯金箱を使った遊び
貯金箱にお金や物を入れながら、一緒に数えましょう。
この時期は自分で数えることができるようになりますが、多くの場合「1、3、2」と正しく数えることができません。
しかし、「間違っているよ」と訂正や否定などせず、たんたんと見本を見せるだけにしましょう。
子どもの脳はまだ未発達のため、正しく数えることができなくてあたりまえです。
正解を求めるのではなく、たくさんの経験をさせることに重点を置き見守りましょう。
④マッチング遊び
以下の画像のように、数字と物を一致させることをマッチングと言います。
大人ではあたりまえのことですが、子ども達は「1は1個であること」「2は2個であること」という事実を1つずつ確認していく作業と経験が必要です。
この時期の子ども達は普段の生活から、数の概念を吸収しています。
マッチングは1歳から2歳の時期だけでなく、4歳頃まで続けることで、子ども達はかずに対して自信を持てるようになります。
③2歳から3歳の間
2歳以降になると個人差はありますが、手先が動くようになり、自分一人でたくさんのことができるようになります。
これまではかずに対して受け身だった子ども達が、自分の手や体を使って実数を体感できるようになります。
物を使う体験をたくさんさせましょう。
おすすめの遊びは以下4つです。
- 折り紙を実際に折ったりハサミで切って遊ぶ
- 製氷皿にポンポンをいれる
- ひも通し
- お絵描き気分で数字をなぞる
1つずつ説明しますね。
①折り紙を実際に折ったりハサミで切って遊ぶ
折り紙を使った遊びをたくさんしましょう。
折り紙遊びにはさまざまなかずの要素が含まれています。
例えば、
- 図形感覚
- 空間認識力
- 分数
- 手先の練習
です。
角と角を合わせたり、実際に折ることで、図形感覚や空間認識力などが高まります。
またハサミを使って半分に切る作業や形を切り抜く作業などは、手先の練習や分数の概念にもつながります。
②製氷皿にポンポンをいれる
画像のように、製氷皿と角砂糖をつまむシュガートングなどを使って、ポンポンを入れる練習もかずの概念を学ぶ良い教材です。
「赤いボールを3個を一番上の列に入れてね」と指示を出し、実際にやらせることで、手先の練習に加え、位置関係、色の認識、数を数える練習など、子ども達にとってはとても高度な遊びです。
100円ショップでそろえることができるので、ぜひご家庭でも遊んでみてください。
③ひも通し
ひも通しも子ども達の数の練習にとてもおすすめの遊びです。
ひもを通すには、手先の調整、目と手を同時に使う、かずを数えるなどさまざまな学びがあります。
④お絵描き気分で数字をなぞる
クレヨンで丸が描けるようになったら、数字をなぞる練習をしましょう。
まだ手先を上手に動かせないので、枠からはみ出たり、お絵描きになってしまいますが、それで大丈夫です。
この時期の子ども達にとっては数字をみても、単なる線でしかありません。
ですが、4歳以降を見据えて、たくさん数字に触れる機会を増やすことが重要です。
できたら花丸をしてあげましょう。
④なぜ赤ちゃんの時からかずに触れる必要があるのか
多くの方が、「そろそろ4歳になったからプリントでもはじめよう」と考えます。
しかし、4歳になったからといって、突然かずや算数が理解出来るようになるわけではありません。
それまでのかず遊びの基礎があるからこそ、4歳以降になり数字の意味がわかったり、数量(3は3個であること)や、数の足し算、引き算などの算数のセンスにつながります。
実際に十分な数遊びをせず、3歳以降プリントの反復練習だけをした子ども達には以下のような問題が起こっています。
- 数字は書けるけれどもいくつかわからない
- 足し算、引き算は出来るけれども、数の操作がわからない
- 文章問題で文章は読めるけれども、何を言っているのかわからない
1つずつ説明しますね。
①数字は書けるけれどもいくつかわからない
例えば、数字の3は書けるけれども、「あめ3個とってくれますか」と聞いても、3個がいくつかわからないから、あめを3個取れない。
②足し算、引き算は出来るけれども、数の操作がわからない
「3ー1=2」という計算は素早くできるけれども、「太郎くんがアメを3個もっているよ。でも、お腹がすいたから1個食べてしまいました。残りはいくつでしょうか」と言っても答えがわからない。
③文章問題で文章は読めるけれども、何を言っているのかわからない
文章問題で、文字は読めるが、その問題が何を言っているのか意味がわからないので、問題を解くことができない。
このようなことが実際に起こっています。
その子ども達は親や先生から、「このプリントを早く正確に解くことが正しい」と教えられてきたため、数の概念が育っていないのです。
もちろんプリント学習はとても重要です。
しかし、プリント学習に入る前にたくさんかずの遊びをして、概念を育てておきましょう。
まとめ
乳幼児期の子ども達は、常に五感を通じてありとあらゆる物を吸収しています。
実は日常の中には算数の基礎となる「かず」がありふれています。
例えば料理でお水を入れたり、洗濯物で洗剤を測ったりすることも「かず」です。
何か特別なことをしようと思う前に、日常にある「かず」の概念を子ども達に教えてあげましょう。