子どもが1歳から3歳を迎えるころ、
- いつもと同じお散歩の道
- お風呂とご飯の順番がいつもと逆になった
- いつもと同じ服でなければ嫌だ
- 席順がいつもと違う
このようなときに、「いつもと違う」とささいなことで泣いたり癇癪を起こしたり、些細なことでイヤイヤと言う場面に遭遇する親も多いのではないでしょうか。
実はこれは秩序の敏感期という子ども特有の時期かもしれません。
この記事では、
- 秩序の敏感期とは何か
- 子どもはなぜいつもと同じがいいのか
- イヤイヤと泣いたり癇癪を起こした場合の対応
- いつもと同じにできない場合は
- 少しずつ新しいことにも慣れることも必要
これら4つを知ることで、子どもが泣く理由やその対応法がわかったり、単なるわがままで子どもが泣いているのではないことがわかります。
1つずつ説明しますね。
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いくみん先生
自身の留学経験をもとに英語教室・学習塾を立ち上げる。結婚・出産を経てバリバリ働きながらの自身の育児に悩む。
常にイライラし子どもに八つ当たりをする毎日から変わろうと子どものことを学び始めたところ育児が楽しく、そして楽になった。
その経験をもとに幼児教室を立ち上げ、これまで約50年、5万にを超える親子を指導。現在これまでのノウハウを体系化し、すくベビ主催パパとママのための子育てスクールをオンラインて提供中。
著者に『子育てに成功するお母さん、失敗するお母さん』(文芸社)などがある。
(noe:【すくベビ主催】子育てスクール生実績)
①秩序の敏感期とは何か
敏感期とはイタリアの女性医師、マリアモンテッソーリが提案した概念です。
子どもがある一定の年齢になると、何か一つのことに集中したり、同じことを繰り返したりこだわったりする時期があります。
子どもには様々な敏感期が訪れると言われていますが、秩序の敏感期はその中の一つです。
子どもが、
- いつもとおなじもの
- いつもと同じ順番
- いつもと同じ時間
- いつもと同じ人
これだけではありませんが、このように「いつもと同じ」ということにこだわる時期のことを「秩序の敏感期」といいます。
敏感期はわかりやすい行動として目に見えて現れる子どももいれば、いつの間にか終わっている子どももいるので敏感期が現れなくても気にしないようにしましょう。
②子どもはなぜいつもと同じがいいのか
子どもは脳が未発達の状態で生まれてきます。
日常生活を送るだけでも毎日が新しいもの、新しい刺激に囲まれています。
新しい刺激は子どもをワクワクさせ脳を活性化する一方、まだたくさんの情報を長い時間保持できずすぐに忘れてしまう子どもたちにとっては不安にもなります。
そのため同じことを繰り返すことで情報を積み重ね、頭の中に記憶として定着させることができるのです。
いつもと同じことを繰り返し経験することで、自分の中にコンパスが出来上がり、自分がどこにいるのか、今どんな状態かを把握することができ子どもの安心に繋がります。
私たち大人も今まで経験したことがない新しいことにチャレンジすると少し不安になりますが、大人は何か新しいことを経験しても過去に自分が経験があるので一瞬のうちに照らし合わせ無意識のうちに慣れたり安心することができます。
しかし、子ども達にとってはその経験がないのでとても不安になり、ときには泣いたり癇癪を起こすのです。
③イヤイヤと泣いたり癇癪を起こした場合の対応
それでは子どもがイヤイヤと泣いたり癇癪を起こした場合どのように対応すればいいのでしょか。
それは「共感」です。
「そっか。いつもと順番が違うから嫌だったんだね」と親が共感することで子ども達は安心することができ、気持ちを切り替えることができるようになります。
④いつもと同じにできない場合は
忙しい毎日を送っていると、必ずしも同じ順番やものを揃えることが難しい日もでてきます。
そのような場合は、事前に「今日はいつもと違う」ことを伝えておきましょう。
- なるべく早く子どもに伝える
- 繰り返し伝える
このようにすることで、子どもも事前に心の準備ができパニックにならずに新しい環境に馴染めるようになります。
⑤少しずつ新しいことにも慣れることも必要
秩序の敏感期のお話をお伝えすると、全てを子どもファーストにし、一ミリともずれを許すことができない親に遭遇することもあります。
確かに子どもを尊重することは大変素晴らしいことです。
しかし、脳が90%完成する6歳までの間は新しいことにも果敢に挑戦することもとても重要です。
私たちが運営するスクールに体験教室にくる親の中で、子どもに何も言わず突然連れてきて、子どもが気持ちを切り替えることができず、ずっと癇癪を起こし手に負えなくなる親子も良く見かけます。
このような場合は事前に「今日は◯◯に行くよ。◯◯って知っている?こんなことをやるんだよ」と一言伝えておくだけでも大きく変わってきます。
ぜひバランスをとりながら、新しいことにもたくさん挑戦しましょう。
まとめ
早い子どもでは6ヶ月ごろから秩序の敏感期が現れる子どもがいます。
繰り返しおなじことを経験することで、子ども達は頭の中に地図を作り上げています。
日常生活では子どもが安心するためにもざっくりでいいので同じになるように環境を整えつつ、子どもの才能を伸ばすために新しいことにもぜひ果敢に挑戦しましょう。