台所育児という言葉をご存じでしょうか。
幼児期から親の台所仕事をお手伝いすることで子どもに知育的な良い影響を与えます。
それでは台所育児は具体的にどのような良い影響を及ぼすのでしょうか。
結論から言うと、
- 自己効力感が身に付く
- 意欲を育む
- 意思決定の練習になる
- 気持ちを切り替える力が育つ
- 手先が器用になる
- 算数の基礎となる数量感が身に付く
- 五感を刺激する
1つずつ説明しますね。
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いくみん先生
自身の留学経験をもとに英語教室・学習塾を立ち上げる。結婚・出産を経てバリバリ働きながらの自身の育児に悩む。
常にイライラし子どもに八つ当たりをする毎日から変わろうと子どものことを学び始めたところ育児が楽しく、そして楽になった。
その経験をもとに幼児教室を立ち上げ、これまで約50年、5万にを超える親子を指導。現在これまでのノウハウを体系化し、すくベビ主催パパとママのための子育てスクールをオンラインて提供中。
著者に『子育てに成功するお母さん、失敗するお母さん』(文芸社)などがある。
(noe:【すくベビ主催】子育てスクール生実績)
①自己効力感が身に付く
子どもが親の力を借りず、一人でできたという経験は子どもの自己効力感を高めます。
自己効力感とは「きっと自分ならできる」という自分に対しての期待の気持ちのことです。
お手伝いにはさまざまな種類があります。
多くの子ども向けのお手伝いはシンプルな行動で繰り返ししやすく、最終的にどうすればいいのかのゴールが明確なため、子どもたちにとって取り組みやすい活動です。
例えば皮むきでにんじんの皮をむく作業であれば、にんじんの皮をむく場所がなくなったらお手伝いが終了します。
子どもたちは脳が未発達なため複雑なことはまだできませんが、これぐらいのお手伝いであれば、何を、どうすればいいのかがわかりやすく実行しやすいです。
そのため、お手伝いをする前から「これぐらいならできそう」という前向きな気持ちで取り組むことができます。
また失敗してもどうすればよかったのか改善もしやすいので、お手伝いは子どもにおすすめです。
②意欲を育む
実は小さい子どもたちは全て自分の力でやり遂げたいという強い想いを持っています。
子どもたちは生まれた環境で生きていくために、歩く・食べるなどさまざまな動作を習得しなければいけないからです。
例えば子どもがハイハイの時期になると、大人が何も指示をしなくても赤ちゃんはハイハイをたくさんします。
それは子どもたちが無意識のうちにハイハイが重要であると感じているからです。
1歳以降になっても子どもたちは意欲で溢れています。
目の前にあるものがどんなもので、何ができるのか常に考えています。
そのため、子どもたちにとってお手伝いは意欲を満たす活動の一つなのです。
私たちの運営するスクールでも、落ち着きがなかった子がお手伝いをすることで、自己効力感や意欲が育まれ、落ち着いたという姿をよく見かけます。
それは子どもたち自身が抱えている意欲が満たされたからです。
③意思決定の練習になる
インターネットやSNSで子育て情報を見ると、二つのうちどちらかを選ばせることで子どもが癇癪を起こないというノウハウを見かけます。
なぜ子どもが意思決定をすると癇癪をおこさないのでしょうか。
子どもが自分の着替えや、食後に食べる果物など、普段から子どもに意思決定をさせることで充実感を感じ、意欲を育むからです。
そのため、意思決定の練習はとても重要な作業です。
常日頃から、たくさんあるお手伝いの中から自分で選択をする訓練は、自分でものごとを考え、行動するという流れを生み出します。
自分で選び行動したという事実の積み重ねは子どもの自己肯定感を高めます。
ときには親が提案したお手伝いに子どもが興味を示さないこともあり、親もイライラすることもあります。
そのため、親の時間と心の余裕のあるときに色々なお手伝いを提案しましょう。
④気持ちを切り替える力が育つ
子どもがお手伝いをする中で、ときには上手にできなかったり失敗することもあります。
しかし、その失敗する経験も小さい子どもにはとても重要です。
失敗した後次はどうすればいいのか改善を頭の中で考えるからです。
子どもが小さいころから失敗経験を積まず成長すると、指示をされないと動けない子どもになったり、無気力に繋がります。
また、失敗し気持ちを切り替えるという経験が少ないと、自分でどのように立ち直ったらいいのかがわからないため、立ち直るまでに時間がかかります。
お手伝いは小さな失敗を積み重ね、修正する練習に向いています。
例えば植木に水をあげお手伝いの最中に水をこぼしても、水を雑巾で拭けばいいだけですし、多くのお手伝いはすぐに訂正ができます。
たくさんお手伝いをさせましょう。
⑤手先が器用になる
- 野菜の皮をむく
- たまごをとく
- パンにジャムを塗る
- お米を研ぐ
小さい子どもができるお手伝いにはさまざまなな種類があり、その多くが子どもの手首や指先をたくさん使います。
手は第二の脳と言われていることをご存知ですか。
近年、トイレは自動水栓になり、水道も手をかざせば水がながれるなど便利になりました。
便利になるにつれて、その分子どもたちが自分の手を使ってレバーをひねる、蛇口をひねるなど手を使う機会が減りました。
子どもたちを観察すると、昔はこのぐらいの時期にはできていたことができなくなったなと感じることが多くなりました。
さまざまなメディアでも警告をしています。
「握力」は男子の11歳と13歳、16歳の各年代で低下。女子はいずれの年代でも横ばいだった。
内藤久士・順天堂大大学院教授(運動生理学)は「日常生活の中で、蛇口の開け閉めなど握力を培う機会が減った結果ではないか。筋力や運動能力を高める取り組みは今後も欠かせない」と指摘している。
2013/10/13 『子供の握力低下 蛇口の開け閉め減が影響と指摘も 文科省調査』~日本経済新聞 一部抜粋より~
このように専門家からも指摘をされています。
お手伝いを手伝ってもらって、子どもの触覚や指先を上手に使えるようにしましょう。
⑥算数の基礎となる数量感が身に付く
お手伝いには算数の基礎となる数量感を育む活動がたくさん含まれています。
数量感とは、
- 3個とはこれぐらい
- 半分とはこれぐらい
- 増える、減るという事実
これらの感覚のことを指します。
大人に、「アメ100個取り分けた後、半分に分けてください」と言葉で指示を出しても、大人は100個はどれぐらいで半分は50個とすぐにわかります。
私たち大人は今までたくさんの数に触れているので、目の前にアメがなくても今までの経験をもとに頭の中で想像することができます
しかし、生まれて間もない子ども達はこれらの感覚を育んでいる最中です。
そのため、子どもたちは3が3であること、半分とはこれぐらいと、これらの感覚を何度も目で見て、手で触って、数えて確認する必要があります。
そのプロセスを省いてプリント学習に入ると、文字の組み合わせを暗記し計算はできるようになりますが、その後の文章問題などに影響が出てきます。
子どもが数を実感できるように、お手伝いをさせましょう。
⑦五感を刺激する
例えばとうもろこしの下処理をするという工程だけで、
- とうもろこしの皮を剥く(触覚・視覚・聴覚)
- とうもろこしに触れ粒感を指から感じる(触覚・視覚)
- とうもろこしの匂いを感じる(嗅覚)
- 実際に味わって食べる(味覚)
これらの一連の流れがあります。
大人にとってはどれもいたって普通のことですが、これら生の体験は生まれて間もない子どもたちの五感を大きく刺激し脳を活性化させます。
まとめ
ここでは台所育児のメリットや効果についてお伝えしました。
現代では忙しい親も多いため、毎日子どものペースに合わせてお手伝いを見守る必要はありません。
親の心の余裕や時間のあるとき、親子で楽しみながら子どもにお手伝いをさせましょう。