子どもが園や児童館などに遊びに行き始め他の子と関わるようになると、
「うちの子はお友達に優しくできるのだろうか?」
「我が子には思いやりのある優しい子になって欲しい」
このように考える親も多いのではないのでしょうか。
たくさんの親御さんと接してきて感じることは、子どもが人に対して思いやりがあり、優しく育っている家庭には次の5つの共通点があります。
①親が子どもの良いところを見つけてあげられることが得意
②子どもの話を聞いてあげて言語化のお手伝いができるご家庭
③ありがとうなどの感謝の言葉で溢れているご家庭
④親子のスキンシップの時間があるご家庭
⑤体験を共有しているご家庭
1つずつ説明しますね。
より具体的に知りたい方、掛け流して学びたい方は以下の動画を参考にしてください。
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いくみん先生
自身の留学経験をもとに英語教室・学習塾を立ち上げる。結婚・出産を経てバリバリ働きながらの自身の育児に悩む。
常にイライラし子どもに八つ当たりをする毎日から変わろうと子どものことを学び始めたところ育児が楽しく、そして楽になった。
その経験をもとに幼児教室を立ち上げ、これまで約50年、5万にを超える親子を指導。現在これまでのノウハウを体系化し、すくベビ主催パパとママのための子育てスクールをオンラインて提供中。
著者に『子育てに成功するお母さん、失敗するお母さん』(文芸社)などがある。
(noe:【すくベビ主催】子育てスクール生実績)
①親が子どもの良いところを見つけてあげられることが得意
1つ目は「親が子どもの良いところを意識的に見つけることが得意な親」です。
実は人間の進化の過程で脳は生存本能のためにネガティブなものが気になるようにできていることをご存じでしょうか?
外敵から身を守り、いち早く回避するためにネガティブなものに気がつきやすいよう人の脳は進化してきました。
そのため、例え親子であっても子どもの短所が長所より目につくのです。
これらの「脳」の影響から逃れるためにも大人は子どもの良いところを意識的に探す必要があります。
子どもたちはどの子も優しさの種を持っており、日々ものすごい勢いで急成長しています。
しかし、親がその優しさに気がつかなければ子どもの相手を思いやる気持ちも育まれません。
これはたくさんの専門家も言っていますが、夜寝る前に1日を振り返って3つでいいので子どもの良い部分を思い返していましょう。
- お手伝いをしてくれた
- 今日も頑張って登園した
- ご飯を残さず食べた
このようなごく当たり前のことで構いません。
これは「スリーグッドシングズ」と言われている方法です。
子どもに「人を思いやれる優しい子に育って欲しい」と願う前に、まずは目の前の我が子をよく観察してあげましょう。
②子どもの話を聞いてあげて言語化のお手伝いができるご家庭
2つ目は「子どもの話を聞いてあげて言語化のお手伝いができるご家庭」です。
子どもは話を大好きな親に聞いてもらえることで、「気持ちを分かってもらえた」「話を聞いてくれた」と感じます。
そうすることで気持ちが安定し、心に余裕が生まれ人に対して優しくなれます。
そもそも生まれたばかりの小さい子どもたちは経験が少なかったり、自分の気持ちをどのような言葉で表現すればいいのかまだわかりません。
そのため親が
「そうなんだね。嬉しかったんだね」
「楽しかったんだね」
「悔しかったんだね」
とこのように共感しながら言語化のお手伝いをしてあげてください。
子どもは繰り返し親に言語化のサポートをしてもらうことで自分の感じている感情がどういうものなのか、どう言葉で表すのかがわかるようになります。
また研究でも子どもの気持ちを言語化することで幸福度が高まりメンタルが安定することが分かっています。
生まれて間もない子どもたちのお話は時系列がおかしかったり事実だけをひたすら話しがちなのですが、それを親が整理整頓しながら話をきいてあげてください。
大人の私たちも「ねぇ、聞いてよ!今日こんなことがあったの! どう思う?」と話を聞いてもらえると心が落ち着きます。
ぜひこの習慣は乳幼児期だけではなく、小学生や中学生になっても続けてください。
③ありがとうなどの感謝の言葉で溢れているご家庭
3つ目はありがとうなどの感謝の言葉で溢れているご家庭です。
たくさんのご家庭を見て、普段から「ありがとう」などの感謝の言葉で溢れているご家庭の子どもはとても優しく育っています。
子どもへたくさん
「ありがとう」
「嬉しい」
など感謝やプラスの言葉をたくさんかけてあげあることで、子どもの自己肯定感があがります。
子どもの自己肯定感が育つと他人を尊重できるようになります。
なので普段からたくさんプラスの言葉をかけてあげましょう
子どもへのありがとうの言葉はもちろん、それ以外にもパートナーやお店の店員さんたちへの感謝の言葉掛けもわすれないようにしましょう。
「子どもは親の鏡」と言われているように、親の他人への接し方をよく見ています。
親の姿を見て「人に優しくするにはこういうふうにするんだな」と学んでいます。
ぜひ普段から家族や子ども、そして他の人にも感謝の言葉を伝えましょう。
④親子のスキンシップの時間があるご家庭
4つ目は普段から親子でスキンシップの時間があるご家庭です。
スキンシップとは簡単に言えば、手を繋いだり、頭をなでたりすることです。
スキンシップをすることで
- 安心感、安定感を感じる
- 親子の絆が深まる
- 平穏を感じて穏やかになる
このようにさまざまな効果がありますが、私がスキンシップで注目していることは「ストレスが軽減される」という点です。
人の立場に立って想像する、人の気持ちに寄り添うということはものすごくたくさんのエネルギーを使います。
つまり心や体、そして脳のコンディションが良くないといけません。
常日頃から脳のコンディションを良くするためには快眠、快食、快便など家での生活環境を整える必要がありますが、それに加えて子どもたちは親子のスキンシップを通じて心の拠り所があることで外で感じてきたストレスを解消するが必要があります。
そうすることで体だけではなく心のコンディションも整ってお友達に優しくすることができるようになります。
⑤体験を共有しているご家庭
5つ目は親子で体験を共有しているご家庭です。
親子で体験を共有するということはつまり一緒になって笑ったり泣いたり体験したことについて話し合うことです。
なぜ一緒に体験を共有することで優しい子になるかというと、子どもたちの脳は発達中のため想像をするということがまだ得意ではないからです。
想像力を司る前頭葉という脳の部分は一番最後に発達して、ピークを迎えるのが小学校高学年あたりです。
そのため言葉で「相手の立場になって考えなさい」と言われても、そもそも体験したことがないことや目の前にないものを上手に想像することがまだできません。
だから親子で一緒にものごとを体験して共有する必要があります。
そうすることで想いを巡らすことができ相手を思いやる気持ちが育まれます。
体験を共有するというとお出かけしたり、イベントに参加したりすると言うことを思い浮かべる方も多いかもしれませんが毎回そこまでする必要はありません。
おうちで一緒にご飯を食べる、お風呂に入る、一緒に遊ぶなどご家庭でできることもたくさんあります。
その中でも私のおすすめは親子で一緒に絵本を読むことです。
絵本は親子で手軽に疑似体験ができるツールです。
とくに初めての絵本を読むときどんどん話を読み進めてもいいのですが、想像力を引き出すテクニックとして絵本のページをめくる前に一瞬だけ「この後どうなるんだろうね?」と話しかけながら読むことです。
同じ絵本を何度も読むと子どもも内容を記憶してしまうので「次はこうなるよ」と答えることができますが初めての絵本だとストーリーの展開がわからないので、子どもなりに一生懸命想像をします。
質問をしてもときには答えられなかったり、とんちんかんな答えを言ってくることもありますがそれでも大丈夫です。
あっているか、答えが言えるかが目的ではなく、一瞬想像させる「間」が必要なので子どもの様子を見て答えられなかったらすぐに次のページをめくってあげましょう。
まとめ
子どもが相手を思いやり、優しい子どもに育つには
- 親が意識的に子どもの良いところに着目すること
- 子どもの話を聞きフィードバックをすること
- 親が普段から人に感謝を伝えその姿を見せること
- スキンシップをとって子どもの心の安定を図ること
- 生まれて間もない子どもたちは脳が未発達のため想像することが得意ではないため、親子で一緒に体験を共有すること
以上の5つが優しい子どもに育っている家庭の共通点です。
また体験を共有するためにはイベントや習い事にいくのではなく、ご飯を食べたり絵本を読んだりすることでも十分効果があります。
しかし、
「理屈は分かったけれども、実際にどんな絵本を読めばいいの?」
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