幼稚園や保育園に入園し、周りに計算ができる子どもがいると、「そろそろ計算とか教えた方がいいのではないか」と考えるお父さん、お母さんも多いのではないでしょうか。
結論から言うと、年少であれば3の足し算、引き算ができる能力を持っているので、3歳から計算になれておきましょう。
3を基準に足し算、引き算を進めていくとスムーズです。
ここでは、小学校入学に向けて、ご家庭でどのような進路で計算を進めていけばいいのかお伝えします。
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いくみん先生
自身の留学経験をもとに英語教室・学習塾を立ち上げる。結婚・出産を経てバリバリ働きながらの自身の育児に悩む。
常にイライラし子どもに八つ当たりをする毎日から変わろうと子どものことを学び始めたところ育児が楽しく、そして楽になった。
その経験をもとに幼児教室を立ち上げ、これまで約50年、5万にを超える親子を指導。現在これまでのノウハウを体系化し、すくベビ主催パパとママのための子育てスクールをオンラインて提供中。
著者に『子育てに成功するお母さん、失敗するお母さん』(文芸社)などがある。
(noe:【すくベビ主催】子育てスクール生実績)
①計算を教える前に、子どもがしっかりと量を理解しているかが重要
子どもはなんでも吸収するので、毎日数字を書かせて、計算問題に取り組めば答えを記憶し、計算式を見れば計算問題を早く解けるようになります。
しかし、そこには大きな落とし穴があります。
プリント学習だけで計算を勉強すると、数字と記号の組み合わせだけを覚えてしまい、「それがいくつぐらいなのか」という数量感覚(すうりょうかんかく)が育ちません。
例えば、「1+1=2」をひたすら反復練習すれば、式を見ただけで、「2」とかけるようになるでしょう。
しかし、プリント学習だけをしてきた子どもに、「じゃあ、ここにみかんが1つあるよね。ここにいくつみかんが増えれば2になるかな」と質問をしても、「わからない」と悩む子どもがたくさんいます。
このような子どもたちは、数量感(すうりょうかん)といって、「5ならこれぐらい」と言った感覚が育っていないのです。
昔であれば、川辺で泥団子を作って遊び、半分に切ったり、食べ物に見立てて遊んだりと量を感じる遊びがたくさんできたのですが、今はそういったことを体験することが年々難しくなってきています。
そのため赤ちゃんのころから、ご家庭で量を経験しておく必要があります。
量を想像できないまま大きくなると、計算は速いが文章問題を読んでもイメージがわかない。
文字は読めるけれども、何を言っているかわからないという状態になる可能性があります。
詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
子どもが感覚で量を捉えられるようになったら、プリント学習を進めましょう。
②足し算、引き算の概念を両方教える
一般的に、子どもは引き算の方が難しく、足し算の方が理解しやすいです。
ですが、足し算と引き算両方教えましょう。
ポイントは、「2+3はいくつ」と言葉で聞いたり、問題を解くのではなく身近な物を使って一緒に操作することです。
例えば、足し算を教えるのであれば
「ここにみかんが2つあるね。3つみかんが増えたら全部でいくつになるかな。一緒に数えてみよう。1・2・3・4・5! 答えは5だね」
引き算を教えるのであれば、
「ここにみかんが5こあるね。お母さんが一つ食べちゃうよ。残りはいくつかな。一緒に数えてみようね。1・2・3・4・・・ 答えは4だね」
このように事実を一緒に見て体感するだけでいいです。
ポイントは、
- 日々の生活の中で、何かのついでに取り組む
- 子どもを試さない
- 子どもは忘れる生き物なので、昨日できても、今日はできないことがある
- 足す・減るの表現以外に、加える・除く、プラス・マイナスなどさまざまな言葉を教える
毎日継続することはなかなか大変です。
食後やお風呂に入ったときなど、何かのついでで取り組みましょう。
また、「アヒルが2匹いるね、こっちは3匹だね。いくつかな。昨日やったよね」と子どもに答えを覚えているか確認するのはやめましょう。
一緒に数えて「5匹いたね」と、これだけで十分です。
③具体的な計算の進め方
ここからは、年少、年中、年長別に計算の目安についてお伝えします。
子どもの発達はそれぞれ個性があったり、それまでの経験量によって異なるので、あくまで一つの目安として参考にしてください。
①年少であれば3の足し算、引き算を進める
「3」という数字は、年少であれば身近に感じることができる数字の一つです。
この時期は3の足し算・引き算に取り組みましょう。
プリント学習だけではなく、
- 積み木や消しゴムなど物を使った数のやりとり
- フラッシュカードを使う
- 100玉そろばんを使う
これらを併用することで、プリントによる平面的な学習だけではなく、立体的な練習にも取り組みます。
②年中を目安に、「5」「7」の足し算、引き算を中心に進める
年中になったら、5の足し算、引き算を教えましょう。
同じように、プリント以外にも、物を使ったり、フラッシュカードや100玉そろばんを使います。
5の足し算、引き算が理解し、慣れてきたら、7の足し算、引き算に取り組みます。
5以上の答えになるのであれば、先に5の塊を作り、残りを足して合計を出しましょう。
また5とびの数唱をしましょう。(5・10・15・と5とびで数を言うこと)
③年長を目安に「10」の足し算、引き算を中心に進める。
年中から年長を目安に10の足し算、引き算に取り組みます。
スムーズに進むのであれば、繰り上がりなどの計算に挑戦してみてもいいでしょう。
また、この頃から子どもが数量感をしっかりと理解していれば、プリント学習を使い先取り学習を進めても構いません。
⑦その他よくある質問
①100や1000の計算をしても良いでしょうか
教え方によっては、子どもは100以上の計算をいとも簡単にできるようになります。
しかし、普段の生活の中で、100や1000の概念に触れることがなければ、一時的にできてもすぐに忘れてしまいます。
幼少期から100を超える計算の練習をしても、小学校で100以上の計算をするのは少し先になるでしょう。
そのため、プリントで定着をさせるか、普段の生活の中で100や1000を感じるシチュエーションがあるのであれば、取り組んでみてもいいです。
例えば普段のお買い物で精算をするときに、お金を渡してやりとりを経験する。お釣りがいくらぐらいなのか考え計算してみるなどもおすすめです。
他にも、人生ゲームなどのボードゲームで銀行役をするなど、1000以上の計算をするシチュエーションがあると、想像しやすくなります。
②計算のときに指を使い悩んでいます
子どもが指を使うと言うことは、言い換えると数に対して想像できなかったり、感じたりしていないということになります。
つまり数に対して自信がないということです。
いろいろな意見があることは承知していますが、私は子どもが安心するまで指をつかわせます。
しかし、指は10本しかなく、10以上の計算のときに困るので、つみきやおはじきなどの物を使い、たくさんの体験をさせ、数を認識させたり感じさせましょう。
まとめ
この記事では、子どもが身近な生活で感じることができる数をもとに、計算の進め方をお伝えしました。
計算一つとっても、お住まいの場所、環境、家庭の方針によって、さまざまなやり方があります。
どれも正解ですし、プリント学習による計算の処理を早くすることもとても大事です。
しかし、プリントで定着をさせる前に、たくさんの実体験をさせ、数を感じさせてあげましょう。
それには、年齢と実生活で感じることがしやすい数を採用することで、子どもたちも楽しく計算を学ぶことができます。